工芸品紹介

浜松注染染め

はままつちゅうせんそめ

浜松注染染め

大正時代から浜松で注染による「ゆかた染め」が始まりました。
以来、その時々の流行をいち早く取り入れ、白地に紺というシンプルなものから
艶やかで華やかな色調まで、多彩なデザインを世に送り出しています。

沿革

 注染の歴史を語るときは、浜松ゆかたの歴史を辿る必要があります。
 「浴衣」の起こりは、平安時代、貴族たちが湯殿で着た湯帷子(ゆかたびら)が原型と言われています。それがやがて、湯上がりに涼を楽しむ庶民の着物になり、藍で色づけして町着、散歩着として愛用されてきました。

 ゆかた産地浜松のルーツは、古く明治20年代の手拭い染めに求めることができますが、その技術を活かした形で、大正の初めごろから浜松で「浴衣染め」が始まりました。これがいわゆる注染の始まりです。

 当時、ゆかたの生産は、江戸期以来の伝統を有する東京と大阪が中心でしたが、大正12年の関東大震災を機に、首都圏から新天地を求めた職人たちが水が豊富に流れ、強い風が吹き、染め物の生産に適した静岡県西部に流入しはじめ、注染技法による「浴衣染め」が普及していきました。

 その後、浜松注染ゆかたは、その時折々の流行をいち早く取り入れ、白地に紺、あるいは紺地に白といった古来のシンプルなものから多色染め・抜染染めなどの幾多のデザインの変更が伴いましたが、注染そのものの技法は、現代にまで忠実に受け継がれ今日に至っています。

特徴

 注染は中形(40×95㎝)と呼ばれる形を使う型染の一種で、柄の部分に染料を注ぐことから、注ぎ染などとも呼ばれています。

 注染は日本独自の染色技法で、表裏全く同じ色に染色でき、染料のにじみや混合によるぼかしを活かして、雅趣豊かな深みのある多彩な染色ができます。
 またゆかたをはじめ、法被、旗、のれん、手拭いなどの小ロット生産にも対応した技法です。
 浜松注染染めの特徴は以下の5点です。

  1. 通気性がよい。
  2. 染料を上から注ぎ下に抜くため、裏表同一模様が同じ濃さで仕上げることができ、仕立てる際に表裏どちらでも使える。
  3. 清水で洗い天日乾燥をする故にやわらかく肌に優しい。
  4. くっきりとプリントされた柄ではなく、水ぼかしによりやわらかく優しい風合いを表現する事ができる。
  5. 型紙1枚で何色も染めることが可能

作品紹介

注染そめアロハシャツ

注染そめのれん

注染そめハンカチ

注染そめ手ぬぐい

工房紹介

真っ白なキャンパス(生地)に

パソコンでデザインを考案し

ベテランの技術と

若者のアイデアと

皆の協力で

無限に広がる浜松注染そめ

(株)二橋染工場 二橋 教正
〒430-0917 浜松市中央区常磐町138-14
TEL 053-452-2686 

FAX 053-452-2637
E-mail nihashisenkou@ct.tnc.ne.jp
nihashi-tinta.co.jp
武藤染工(株) 〒430-0912 浜松市中央区茄子町360-1
TEL 053-461-7993 

FAX 053-465-2530
E-mail masakazu.muto@mutosenko.co.jp
https://www.mutosenko.co.jp
和田染工(有) 〒430-0802 浜松市中央区将監町38-3
TEL 053-461-1883 

FAX 053-463-0868
E-mail somewada@tune.ocn.ne.jp
https://www.hamamatsuchusen.com
(株)曳馬染工場 〒430-0901 浜松市中央区曳馬3-12-16
TEL/FAX 053-461-9757
E-mail y-okada@ka.tnc.ne.jp

代表連絡先

浜松注染そめの会 〒430-0901 浜松市中区曳馬3-12-16
TEL 053-461-9757
E-mail y-okada@ka.tnc.ne.jp